著者
吉川 悠貴 菅井 邦明
出版者
日本コミュニケーション障害学会
雑誌
コミュニケーション障害学 (ISSN:13478451)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-11, 2005-04-30
参考文献数
26
被引用文献数
1

本研究の目的は,高齢者に対する発話調節について,認知症高齢者に対する場合,および発話者が介護職員である場合の特徴を明らかにすることであった.介護職員,一般成人各24名に対して,発話ターゲットとして同世代の成人,健康な高齢者,認知症高齢者を想定させた模擬的な話しかけの課題を実施した.また各ターゲットに対して発話調節を行うことの適切さの程度についても回答を求めた.話しかけ音声6カテゴリー14指標について分析を行い,ターゲットが高齢者であること,および認知症高齢者であることで促進される発話調節が別個に存在すること,また介護職員の特徴として特定のスピーチ・レジスターが使用されることが示された.一方,適切さの程度の評価では,発話者にかかわらず,同世代の成人,健康な高齢者,認知症高齢者の順で単純加算的に発話を調節するのが望ましいと評価されていた.以上の結果から介護職員の特性を中心に考察を行った.

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“CiNii 論文 -  認知症高齢者に対する介護職員の発話調節 : 発話ターゲットおよび発話者の差異からの検討” https://t.co/dmeYrG0o49
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