著者
仲宗根 朝紀 君野 孝二 井上 祐一
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.67-74, 1996-02-20
被引用文献数
5

1989年から1994年までの6年間で, 気腫性肺嚢胞に隣接した肺癌9例を経験した.肺嚢胞に隣接した腫瘤陰影出現までの追跡期間は, 9例中4例で26ヵ月から98ヵ月であった.4例はBrinkman Index 700以上の重喫煙者であった.術前診断可能例は8例で, 全例に肺葉切除術を施行した.全例腺癌であり, 病理病期はI期6例, II期1例と早期例が多く, 高分化腺癌が5例であった.転帰は, 9例中4例が17ヵ月から69ヵ月生存中であり, 比較的予後良好であった.自験例の結果から, 気腫性肺嚢胞に隣接した肺癌の早期発見には, 胸部CTを併用しての長期の定期的検査が有用であった.また, 陰影出現時には, TBLB, TCBのみならず, 最終的に開胸肺生検まで考慮されるべきと考えられた.気腫性肺嚢胞に隣接した肺癌でも, 治癒切除が可能なら良好な予後が期待できると考えられた.

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こんな論文どうですか? 気腫性肺嚢胞に隣接した肺癌症例の検討(仲宗根 朝紀ほか),1996 http://t.co/MjnhzTpj
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