著者
中村 一博 一色 信彦 讃岐 徹治 三上 慎司
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.310-319, 2007-06-10
被引用文献数
10 15

Gender Identity Disorder (GID)は性同一性障害といわれ,生物学的性別と心理社会的性別が解離している病態である。<br>今回われわれはmale to femaleのGID (MTF/GID)症例に対し,話声位(SFF)の基本周波数を上昇させる目的でPitch Elevation Surgeryを施行した。その成績について報告する。<br>症例は1999~2006年に当院を受診し手術を施行したMTF/GIDの32例である。32例に対し甲状軟骨形成術4型(4型)を施行した。そのうち24例には喉頭隆起切除術を併せて施行した。<br>32例全例のSFFは上昇した。術前の平均SFFの基本周波数は133.8 Hz,術後は平均237.8 Hzであった。局所麻酔にて手術を施行しているため,全例ともに術中に患者の納得のいく基本周波数に調節することができ満足が得られた。<br>4型はMTF/GID症例におけるPitch Elevation Surgeryとして有用であると思われた。

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