著者
新村 末雄 高橋 英太
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.713-719, 1995-08-25
被引用文献数
9 2

培養マウス胚盤胞の収縮運動をタイムラプスビデオを用いて観察した.ハッチング前の期間において,83.3%(25/30)の胚盤胞が収縮を行なったが,ハッチング中およびハッチング後10時間までの期間では,すべての胚盤胞が収縮を行なった.これら3期間において,弱度(20%未満の体積の減少)および強度(20%以上の体積の減少)の収縮の平均回数および1時間当たりの平均収縮回数は,いずれもハッチング中の期間で有意に多かった.また,ハッチングを完了した胚とハッチングを完了しなかった胚において,胚盤胞形成後32時間までの弱度の収縮回数に差はみられなかったが,強度の収縮回数はハッチングを完了した胚で有意に少なかった.以上の結果から,胚盤胞の収縮運動,特に,弱度の収縮はハッチングに役割を果たしているが,強度の収縮はハッチングとは関係なく,ハッチングを完了できないような胚で多発するものであることが考えられた.

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