著者
新村 猛 赤松 幹之
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 = The Japanese journal of ergonomics (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.208-214, 2010-06-15
被引用文献数
1

従来,外食産業は調理コストと味はトレードオフにあると考えられてきた.本研究は,商品の製造原価低減と味覚品質向上との両立を目指して,調理プロセスの最適化を見出すための実験を行った.最初の実験では,従来の生産方式である店舗調理,工場調理方式に加え,調理プロセス最適化を試みた工程組換方式で煮穴子を調理し,各方式の製造原価を計算するとともに,成人30人を被験者として各方式で調理された煮穴子の官能検査を実施した.続く実験では,各調理方式の調理条件と味覚品質との関係を把握するため,K値(素材の鮮度・熟成指標)を計測した.これらの実験の結果,1)工場での集中調理と調理師による店舗調理を組み合わせることによって,店舗調理よりも味覚品質を高めるとともに製造原価が削減できること,2)素材の輸送時間と熟成時間を制御することにより,店舗消費時点での味覚品質を高めることができることがわかった.

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