著者
藤澤 益夫
出版者
田園調布学園大学
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13477781)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-49, 2003-03-20

絶対に一過性の時間の流れのなかで,その速度を相対的に緩める努力の典型が情報の領域をめぐってみられる。それは,伝達速度改善の永い道程をへて,いまでは情報の生産と処理の全面におよぶが,情報伝達の即時性を高めるさまざまな工夫の文化史を近世日本を中心にして具体的にふりかえり,現代の情報社会のもつ社会的意味を考える。それを通じて,時間という資源の利用効率の飛躍的向上が拓く広大な可能性を評価し,反面で,管理社会での情報の集中的な支配と操作がもたらす危うさを問いかける。

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