著者
町田 玲子
出版者
京都府立大学
雑誌
京都府立大学学術報告. 理学・生活科学・福祉学 (ISSN:0075739X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.55-60, 1970-10-29

市街地高層住宅における洗濯物干場の問題が, 居住者の日常生活に大きな影響を及ぼしていると思われるにもかかわらず, 居住者の立場からは, ほとんど検討されていない現状である。そこで, 公団賃貸の場合の洗濯物干場の現状, 及び, 洗濯物等の乾燥方法の今後の方向について, 調査研究を行なった。その結果, 共同設備である屋上の共同物干場は, 雨風など自然による被害, または, 人為的な被害をうける心配が常にあり, 「便利である」とは, ほとんど思われていない。日光や風などによる自然乾燥にかわる方法として, 大型乾燥機の共同利用による方法に対する意識をみると, 「利用したいと思う」と答えたのは, 30%足らずであった。しかし, その賛成者層についてみると, 学歴が高くなるにつれて, 又, 家族人数が減少するにつれて増加し, 勤めている婦人の占める割合が, 最も高いことがわかった。

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