- 著者
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中須賀 常雄
馬場 繁幸
伊藤 和昌
- 出版者
- 琉球大学
- 雑誌
- 琉球大学農学部学術報告 (ISSN:03704246)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, pp.231-239, 1982-12-01
1.本論は八重山群島西表島船浦湾の海岸林における植生の配列について, 1978年10月および1980年8月に調査・研究したものである。2.本地の海岸林は海浜林, マングローブ林および縁取林の3林型に区分され, これらは地形と対応して更に小区分された。小区分された林型は地形と対応して複雑に配列しているが, 海岸から内陸への基本的な配列パターンは次のとおりである。海浜林(海浜草本帯⇾前浜堤低木林⇾浜堤低木林⇾後浜堤低木林⇾堤州低木林)⇒マングローブ林(ヒルギモドキ林⇾オヒルギ林⇾ヤエヤマヒルギ林⇾オヒルギ林)⇒海浜林(浜堤低木林⇾浜堤高木林)⇒マングローブ林(オヒルギ林⇾ヤエヤマヒルギ林⇾ヤエヤマヒルギ・オヒルギ林⇾オヒルギ林)⇒縁取林(アダン林)3.各林型の上層構成樹種は海浜林ではテリハクサトベラ, アオガンピ, イソフジ, ハテルマギリ, トベラ, クロヨナ, オオハマボウ, タイワンウオクサギ, ミズガンピ, シマシラキ, テリハボク, ヒメユズリハ, オキナワシャリンバイ, ヤエヤマコクタン, マングローブ林ではヒルギダマシ, ヒルギモドキ, ヤエヤマヒルギ, オヒルギ, 縁取林ではアダン, アコウ, ハマイヌビワ, アカギ, ハスノハギリ, オキナワキョウチクトウ, オオバギ, クロヨナ, サガリバナであった。