著者
城間 理夫
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学農学部学術報告 (ISSN:03704246)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.443-457, 1970-12-01

1.この調査は, 沖縄における干ばつの一つの要因としての少雨が, 1年のうちでいつごろ, どの程度の強さで起っているかを統計的に調べたものである。少雨期間の長さは数日程度のものから90日程度のものまでを扱った。なお, この調査のための資料としては, 琉球気象庁が那覇において観測した1891-1968の降雨量の値を使用した。2.この調査によって次のことが明らかになった。(1)夏と秋には, 降水日数は特に著しく少ないわけではないが, 雨の降り方にムラがあり, 時間的配分がよくないために沖縄では特に渇水が起りやすい。(本文中の第1表ないし第3表, 第1図)(2)1週間程度の長さの干天の続く頻度が, 1年を通じてかなり詳しく明らかになった。このような干天の頻度も夏と秋に大きいが, 特に梅雨明けの7月の初めには大きい。しかし, 8月および9月の台風期には干天の頻度が小さくなる。したがって7月にはじまる渇水は中断されて, 8月までには解消されるものが多い。(第2図)(3)かなり長期間(30日ないし90日間)にわたる少雨の頻度は10月-11月に最も大きく, 7月がこれに次ぐ。このことは, 夏に台風が沖縄に接近しなければ, 夏から秋にかけてかなり長期間の干ばつになりやすいことを示す。(第3図)(4)2月から3月にかけては, かなり長期間にわたる少雨の頻度が小さく, 干ばつになるおそれは比較的に少ない。(第3図)(5)沖縄におけるかなり長期間(30日ないし90日間)の干ばつの示数として, 非超過確率雨量, リターンピリオド, および少雨期間との関係が数量的に求められた。(第5表, 第5図)

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