- 著者
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黒田 昭
- 出版者
- 山形大学
- 雑誌
- 山形大學紀要. 農學 (ISSN:05134676)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.2, pp.311-343, 1987-01-20
【あとがき】以上の研究によって,土地分級および地域計画の方法についていろいろな点を明らかにすることができた.そしてこの計画が採決され実施に移されることになると次のような問題の解決に当たらねばならないことになる.まず,今までに述べた分析に直接引きつづく課題として畜産物の集荷と資材供給のネット・ワ一ク,加工工場それらを計画管理する畜産基地,林業基地の建設の計画,道路網の計画,用水確保・排水処理などの関連投資計画の諸問題があり,また開発地への入植者の生活・文化・教育環境,集落形成の問題などがある.もう一つの論議を呼びそうな点は,このような開発計画の実現に際しての問題である.それは土地所有,地価上昇,先回り買占め,土地利用と交通輸送網の選定における観光との競合関係などの問題が潜在していることは当地域としても例外ではないからである.これらの問題の解決策としての地域計画方法については今後の課題として行なわなければならない.本研究は昭和54年,55年度文部省科学研究費助成(試験研究,研究代表 東京農工大学 穴瀬 真教授)によって行なわれた「土地分級体系における評価基準の実証的研究」の分担研究として,その一部を発表している.最後に本研究を遂行するに当って,東北農政局北上地域総合開発調査事務所,岩手県企画部,農林部からは各種報告書およびデータの提供を受けた.また,当研究室の鈴木隆技官および卒論専攻生菊池郁聡,下河辺浩弥,渡部靖雄の諸君の協力を得た.ここに記して謝意いたします.