著者
水野 進
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-5, 1971

野菜の貯蔵に関し, 5種のフラスチックフィルムを使用し, その適応性を低温ならびに常温で検討した。1. 密封試験には材料としてホーレン草を使用したが, 低温(2℃)貯蔵であれば, 何れのフィルムでもその貯蔵性は常温より著しく高まった。しかし重量減少の点を考えると, 塩化ビニール, あるいは二軸延伸ポリプロピレンが最も良く, 次いでポリエチレンであり, 無延伸ポリプロビレン, ならびにポリスチレンは不適当であった。また常温(20℃)では, 何れのフィルムでも, 袋内のCO_2濃度が高く, O_2濃度が低くなり, 包装効果は期待出来なかった。2. パーフオレーション包装試験の材料としては, 芽キャベツを使用した。1包装に芽キャベツ30ケ, 重量約270gの場合, 直6mmの穴を2-4個あけた場合, 袋内のCO_2濃度は, 或程度高く, 鮮度の保持も良好であった。8個以上の場合, 萎れの防止はあるが, 袋内のCO_2,O_2濃度は無包装と変らず, 鮮度の低下すなわち黄色化が目立って来た。

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