著者
木村 隆 木村 尚美
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.89-96, 2002-02-05

7歳の自閉症の息子に対して,TEACCHプログラムが家庭で行えるかどうかを検討した。物理的構造化は,特別な壁を用いなくても,一つの場所を多目的に用いないという原則と視覚的シンボルを用いることで可能であった。スケジュールの視覚化・構造化は十分に行えていないが,始めと終わりを明確にする,手近なルーチンを確立することから始めることにした。コミュニケーションについては,受容性コミュニケーションでは聴覚だけでなく視覚刺激も併用することが必要と考えられた。表現性コミュニケーションでは,待つ姿勢と褒めることが大切と考えられた。社会性については,日常のルーチンの確立と並び余暇の過ごし方が重要と考えられた。継続的・一貫性のある治療・教育・訓練は今後の課題であり,我々養育者とともに教育者や行政に働きかけ,お互いに協力してより理想的な教育システムの構築が早期に望まれる。

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