- 著者
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中平 勝子
- 出版者
- 早稲田大学
- 雑誌
- 早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, no.1, pp.109-124, 2002-03-31
今後社会を担うことになる学生に対してしかるべき情報処理教育を行い, 情報弱者にならないよう, また, 情報の正誤を判断できるための能力を育成することは重要である。本報告では, 文系女子大生に対して実習の各工程に電子化・電子教材を導入した情報処理教育を行い, 学生の実習における各工程での「電子化」が学生に与える学習効率を追跡調査した。情報表現のツールには, 一般的な表計算ソフトであるMicrosoftエクセルを用い, 数値情報の加工(素データ入力と簡単な計算処理による情報抽出)・表現(表・グラフによる表現, 数値による重要な情報抽出)技術を養うことをその目標とした。訓練を伴う授業展開を行うには, 履修している学生の実習結果をチェックしながら学生が理解し得なかった部分のフィードバックを常に教材や授業で取り上げる項目に反映させなければならない。ここでは, 学生が各テーマ実習時間内に理解し得なかったことを次週の実習時間内に再度取り上げるという工夫をこらすことによりフィードバックを常時心がけた。また, 講師が作成した電子教材に対する学生の実習内容や理解状況を蓄積・解析することにより教材に反映させた。