- 著者
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藤井 俊子
- 出版者
- 川崎医療福祉大学
- 雑誌
- 川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.139-146, 1996
- 被引用文献数
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最近のわが国の胃がんによる死亡の地域較差について, 日本を12の地域ブロックに分けて, 1985年および1990年の男女の胃がん標準化死亡比(SMR)を算出し, 栄養・食品項目[熱量および栄養素の平均充足率(平均摂取量を平均栄養所要量で除したもの), 平均脂肪エネルギー比, 動物性たんぱく質比, および109種類の食品等の1人1日あたりの摂取量.資料 : 国民栄養調査, 1975,1980,1985]の関係について, Pearsonの式により相関係数を調べた.その結果, 1990年の地域ブロック別胃がんSMRと項目との関係で, 男女ともに有意の正相関が認められたのは8項目(熱量, 穀類, いも類, 菓子類, せんべい類, 日本酒, 加工食品, しゅうまい), 有意の負相関が認められたのは3項目(トマト, 洋酒その他の酒類, 鶏肉)であった.