著者
水子 学 寺嵜 正治 金光 義弘
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.65-72, 1998

大学新入生30名を対象に, 対人相互作用とポジティブおよびネガティブ感情との関連について縦断的に検討した.なお, 対人相互作用の量と性質は体験抽出法によって記録され, 感情は多面的感情状態尺度および多面的感情特性尺度を用いて測定された.その結果, 対人相互作用量や性質は, 時系列で変化しないが, 測定時期によって各対人相互作用量, 性質と感情との関連が異なることが明らかになった.4月から6月にかけての「家族」との接触は, 日常生活における新入生の適応状態に影響を及ぼす可能性が示唆された.また, 対人相互作用の性質は入学当初の4月よりも10月において感情との間に多くの関連が認められた.この結果は親密な友人との間の相互作用の質が, 開示的あるいは肯定的なものであるほど, ネガティブ感情が抑制される傾向を示している.

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[感情尺度][感情][寺崎正治][多面的感情状態尺度][川崎医療福祉学会誌]

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