- 著者
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松井 鋳一郎
禿 泰雄
- 出版者
- 岐阜大学
- 雑誌
- 岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, pp.49-55, 1994-12-28
- 被引用文献数
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Dendrobiumのピンク品種,Den. xChristmas Chime 'Asuka' と黄色品種,Den. xYellow Ribbon 'Delight'の花弁の形質と花色に及ぼす気温と光およびアブシジン酸の影響を調査した。両品種とも低温(昼夜温,18-15℃)で中温(25-20℃)や高温(32-25℃)より開花が遅れた。ピンク品種は中温で長い花弁となったが黄色品種は高温でその発達がよかった。ピンク品種の花弁先や唇弁目玉でのアントシアニンの生成は低温で多かったが黄色品種花弁では高温で著しく多かった。カロチノイドはピンク品種の唇弁では低温で多く,黄色品種の唇弁周辺部や花弁では高温で少く,唇弁は多かった。光のある条件で咲いたピンク花は幅の狭い花弁と広い唇弁となり,唇弁先の紅は大きくなった。黄色の品種にはほとんど影響がなかった。花弁のアントシアニン生成は両品種とも光のある条件で暗黒条件より優れていた。カロチノイドの生成は光条件でピンク品種の唇弁は著しく多かったが,黄色の品種では影響がなかった。蕾へのアブシジン酸の処理は唇弁の生重が高ったことアントシアニンの生成に阻害的であったことを除くと他の形質には影響がなかった。