著者
渡辺 学 久ヶ枝 隆子
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.6, pp.137-148, 1989-02-28

歌唱・器楽・創作といった各領域がそれぞれ系統化されてはじめて音楽科という教科が成り立っているという,他教科のそれにならってする理論立て-リズム・メロディ・ハーモニーという音楽の3要素を,それぞれ低・中・高学年のグレードとし,発達段階をふまえてする系統に見倣すような錯覚も含めて-をすることへの反省として,また,すべての子供に同一の課題を出し,一線にならべて競わせ,優劣を問うような音楽科でなく,それぞれが異る活動をしながら,全体が統一されていく集団的パフォーマンスとしてのミュージカル学習を想定し教材づくりをまとめた.実践を通して,稚拙で荒けずりではあっても,より自由にして自発的な表現そのものをまず認めるべきであるということを知ったことを特記したい.いうなれば,言語・音楽リズム・身体運動・造型性・社会性などのいわゆる保育目標を向上させると同時に,それぞれの領域に分離しない綜合的な表現をということになるのであるが,幼稚園・保育園のみならず,小学校もその延長線上にあることを認識したい.

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