著者
佐藤 毅彦
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 文学・文化編 (ISSN:1347121X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.41-53, 2003-03-18

前年に続き,日本の女性ミステリ作家の作品に描かれている図書館・図書館具について検討した。今回は,いずれも1950年代生れの,小池真理子,雨宮町子をとりあげた。小池真理子の作品には,学生と図書館との関わりを描いたものが多い。図書館で何かを調べるケースでは,必ずしも日常的には図書館と縁のないような人物が,利用している。また,図書館員については,両者の作品とも,利用者からの質問に対応する場合,必ずしもその専門的なやりとりが強調されているとは言えない。図書館について,現在の日本で定着しているイメージが存在している状態のままで,新しいサービスの方向性をめざしても,利用者に充分に活用されないこともありうる。図書館のイメージを戦略的見地から考える必要がある。

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