著者
弓 貞子 竹内 登美子 若佐 柳子 桑子 嘉美 片桐 美智子
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医療短期大学紀要 (ISSN:09156933)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.35-42, 1993-03-25

この研究は平成3年に行った表記テーマの研究を土台に行ったものである。研究その1の成果に基づき43名の学生に,改良した実習記録用紙を使用させ,学習効果を測定した。又,記述内容の評価には,教員・学生の双方が使用できる同一の評価用紙を作成した。2つの仮説を基に結果を導き出し,次のような結論を得た。1)情報収集部分の学習の良否が,患者の把握や,看護計画の内容の良さを決定するという事が,仮説検定の理論によっても明かになった。2)改良した実習記録用紙の情報部分では,9割の学生が,必要とする内容を記載できていたので,この様式は学習上有効であるといえる。但し,3)に挙げた注意が必要である。3)教員の評価と学生の自己評価の比較では,7割(14項目)に差が無く,3割(6項目)に有意な差が見られた。差のあった項目のうち4項目は情報部分であり,情報が記入されていても,その意味を理解しているとは限らず,指導上注意が必要である。4)合格ラインに達していなかった項目は,「検査及びその結果」・「予測される問題点」の2つであった。今後特に,指導上の工夫が必要である。

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