著者
服部 元史
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.137-141, 2002
被引用文献数
1 1 1

身体の動きが表現する感情を,速さや大きさなどの基本的な運動要因によって説明したいという工学的な問題意識から,日本の伝統芸能である文楽人形の動きをmotion capture で測定して解析した.人形の動きを,慣性主軸の動きという主要な部分と,慣性主軸に対する相対運動という副次的な部分に分解し,表現したい様々な情緒に応じて国立文楽劇場の人形遣いが軸の動きを,どのように使い分けているのかを解析すると,局所的な時間的な伸縮やフレーズごとの振幅の大きさといった簡単な概念によって,かなりのレベルまで説明できた.舞踊学における動きの速遅・大小・直曲の解析も指針としながら,本稿の成果をさらに深めて行きたい.

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服部元史先生の神戸大時代の研究「文楽における動きの情緒表現」(<特集>バイオメカニズム的 美の探究) https://t.co/UoFY5OBMhQ

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