- 著者
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梶本 五郎
- 出版者
- 一般社団法人日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.3, pp.387-391, 2000-08-20
本学学生の自宅生306名と単身生活生142名について,揚げ物と妙め物の回数,さし油の有無,使用後のフライ油の保存方法,廃棄までの使用回数,廃棄の目安,廃食油の処理法,捨て方などについてアンケート調査を行い,既報の調査結果と比較検討した。 1.自宅生と単身生活生の割合は68および32%で,自宅生の家族構成では4人家族が最も多く,ついで,5人,3人,6人の順であった。前回(1969年)調査に比べ,6人家族の割合の減少と,8人以上の家族はなく,核家族化,少子化傾向があらわれている。 2.揚げ物を行う回数は,自宅生の家庭で週1回が最も多く,ついで,2回であった。家族数が多くなるほど揚げ物を行う割合は高い。単身生活生は全く揚げ物をしない者が半数を占め,行っても月1回程度であった。 3.さし油を行う割合は自宅生と単身生活生で75%および68%で,前回の調査結果の60%よりやや高い傾向にあった。 4.使用後のフライ油は瓶,缶に移し保存するが60%で,40%はフライ鋼に入ったままの保存であった。 5.廃棄するまでのフライ油の使用回数は,自宅生の家庭で1〜2回が40%,単身生活生で50%を占め,4回までで廃棄する割合は両者ともに90%であった。 6.廃棄の目安は,フライ油の色で判断する割合が最も高く,ついで,使用回数であった。 7.廃食油として出されたフライ油の処理は,紙,布にしみ込ませて捨てる方法と市販の凝固剤で固めて捨てる方法が最も多く,両者で75%を占めていた。一方,廃食油を出さない割合は4%,生活排水に流す割合は自宅生の家庭では2%と少ないが,単身生活生の1割は生活排水に流していた。