著者
浜 日出夫
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.64-77, 1982-06-30
被引用文献数
2

A・シュッツの「現象学的社会学」についてはすでに多くの解釈や批判が提出されているが、それらは必ずしもひとつの像を結んでいないように思われる。本稿は、シュッツの思想の輪郭を明確にし、彼の「現象学的社会学」についてまとまりのあるイメージを回復することを狙いとする。<BR>そのための戦略として、シュッツがT・パーソンズとE・フッサールの両者に対して行なった批判を取り上げ、両者との接点を利用することによってシュッツの位置を明らかにすることを試みる。<BR>これによって明らかになるのは、「現象学的社会学」が実証主義と超越論主義の双方に対する否定としてそのアイデンティティを確立していることである。そして、この二重の否定を通して、「現象学的社会学」固有の対象領域としての<日常生活の世界>が姿を現わしてくる。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 2 posts, 1 favorites)

こんな論文どうですか? ピグマリオンとメドゥーサ:A・シュッツの「現象学的社会学」の位置(浜 日出夫),1982 https://t.co/BplkxTH8s1
こんな論文どうですか? ピグマリオンとメドゥーサ : A.シュッツの「現象学的社会学」の位置(浜 日出夫),1982 https://t.co/e4uHULoM40

収集済み URL リスト