- 著者
 
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             稲塚 新一
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本農薬学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本農薬学会誌(Journal of Pesticide Science) (ISSN:1348589X)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.7, no.2, pp.145-154, 1982 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             1
             
             
             3
             
             
          
        
 
        
        
        日本ハッカ油およびスペアーミント (スコッチタイプ) 中の忌避性成分の分離・同定を行なった. ガスクロマトグラフで分取を重ね, 効力試験を行ない, ほぼ単一成分である活性分画を得た. GC-MS, IR, NMR, 比旋光度, 屈折率の測定により, 日本ハッカ油の活性成分として (-)-limonene, (-)-menthone, (-)-menthol および (+)-pulegone を, また, スペアーミント油 (スコッチタイプ) の活性成分として (-)-limonene および (-)-carvone を同定した.<br>さらに, それらの光学異性体である (+) 体およびラセミ体には, 弱い活性しか有していないことがわかった.<br>活性を示す化学構造として cyclohexane 環の4位のイソプロピル基およびイソプロペニル基, および, C<sub>1</sub>・C<sub>2</sub> (あるいはC<sub>1</sub>・C<sub>6</sub>) の2重結合の立体配置が大きく関与していることが考えられた.