著者
石岡 圭一 余田 成男
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.201-212, 1995-04-25
被引用文献数
1

強制と散逸のある、球面上の高分解能2次元非発散モデルにおいて、極渦の順圧不安定に関する非線形数値実験を行った。また、いくつかの流れ場について、高分解能の輸送モデルを用いて、トレーサーの水平輸送および混合過程を調べた。帯状ジェット強制のパラメータに依存して、定常な東進ロスビー波(周期解)、東進波が周期変化するバシレーション(準周期解)、および非周期変動(カオス解)が得られた。sech型ジェット(主にジェットの極側が不安定)では定常波解からバシレーションを経由して非周期変動に至る段階的な遷移が見られたが、tanh型ジェット(ジェットの赤道側が不安定)では現実的パラメター範囲では非周期変動は得られなかった。また、輸送モデルを用いた実験の結果、波動解が定常であるか非定常であるかに関わらず、極渦の周縁は非常に頑丈で、極渦の内外の流体同士の混合はほとんど起らないことが示された。ただし、sech型ジェットで得られた非周期変動においては、時折、極渦の内外の流体がフィラメント的な形状をとって交換される。

言及状況

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RT @hato0816 : こいうのとか.散逸境界条件下のセルオートマトンってとりうる様相の数が多いはず.熱浴内の部分系みたいな考え方ですよね.  http://ci.nii.ac.jp/naid/110001807100
RT @hato0816 : こいうのとか.散逸境界条件下のセルオートマトンってとりうる様相の数が多いはず.熱浴内の部分系みたいな考え方ですよね.  http://ci.nii.ac.jp/naid/110001807100
こいうのとか.散逸境界条件下のセルオートマトンってとりうる様相の数が多いはず.熱浴内の部分系みたいな考え方ですよね. http://ci.nii.ac.jp/naid/110001807100/ *Tw*

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