著者
賈 惠娟 岡本 五郎
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.223-225, 2001-03-15
参考文献数
9
被引用文献数
5

モモ'白鳳'果実の皮, 果肉あるいは果実全体から発散される揮発成分をヘッドスペース法で定量し, 併せて施肥濃度の影響も調査した.モモの香りの主成分であるlactone類は, 皮よりも果肉に高濃度で存在し, 適濃度の施肥をした果実に最も多かった.他の揮発成分のアルデヒド, アルコール, エステルは, 青臭さを与えるが, 果肉より皮の方が濃度が高く, 施肥区の中では高濃度区の方が高かった.果実全体から発散される揮発成分の量は, 皮や果肉に比べてわずかであった.果実1個の皮と果肉中に含まれる揮発成分の分布をみると, lactone類は97∿98%が, 他の揮発成分は86∿89%が果肉中に存在した.

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