著者
熊野 道子
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.456-464, 2002
被引用文献数
1

この研究の目的は,自己開示の状況的要因の1つで,自己開示のきっかけとなる要因である尋ねることに着目し,自ら進んでの自己開示と尋ねられての自己開示の相違を検討することである。315名の大学生を開示内容が社会的に望ましい場合(159名)と社会的に望ましくない場合(156名)に分け,自ら進んで開示する場合と尋ねられて開示する場合のそれぞれに,自己開示の程度,動機,開示後の気持ちについて回答を求めた。その結果,以下のことが明らかになった。(1)開示程度については,開示内容が社会的に望ましくない場合は,自ら進んでより尋ねられて開示する程度が高かった。(2)開示動機については,自ら進んで開示する場合は感情性を動機として開示が行われやすく,尋ねられて開示する場合は規範性を動機として開示が行われやすかった。(3)開示後の気持ちについては,不安といった否定的な感情では,自ら進んで開示する場合も尋ねられて開示する場合も,統計的有意差が認められなかった。一方,肯定的な感情では,自ら進んで開示する場合は安堵感が高く,尋ねられて開示する場合は自尊心が高かった。

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