- 著者
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谷崎 勝朗
駒越 春樹
周藤 真康
大谷 純
多田 慎也
高橋 清
木村 郁郎
- 出版者
- 一般社団法人 日本アレルギー学会
- 雑誌
- アレルギー
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.1, pp.60-66, 1986
抗原およびcomp.48/80刺激時のラット腹腔肥満細胞の ^<45>Ca uptake, およびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果について検討を加えた.1.肥満細胞の^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果は, preincubation time20分で最高となり, 以後preincubation timeが長くなるにつれて減弱する傾向がみられた.2.抗原刺激による肥満細胞の ^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対して, tranilastは濃度依存性の抑制効果を示した.その最高% inhibitonは ^<45>Ca uptakeに対しては42.0±3.3%, ヒスタミン遊離に対しては50.4%±1.9%であった.また抗原とphosphatidylserine(PS)の同時刺激時には, ^<45>Ca uptakeに対する抑制効果は減弱傾向を示したが, ヒスタミン遊離に対する効果はPS添加による影響をあまり受けなかった.3.comp.48/80刺激による肥満細胞の ^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果は, 抗原刺激時に比べかなり弱いことが示された.