- 著者
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吉澤 晋
菅原 文子
安枝 浩
信太 隆夫
入江 建久
阪口 雅弘
井上 栄
- 出版者
- 一般社団法人 日本アレルギー学会
- 雑誌
- アレルギー
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.4, pp.435-438, 1991
- 被引用文献数
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ダニアレルギー患者のアレルゲン暴露量を効果的に減らす方策を考えるために, 空中浮遊ダニアレルゲンの挙動を調べた. 布団をたたいてダニアレルゲンをアンダーセンサンプラーで粒子径別に, またスリットサンプラーで経時的に捕集した. 両サンプラーの寒天板上に集められた2種類のダニ主要アレルゲン (Der I, Der II) は, 免疫化学的に測定した. その結果は, Der I, II ともその抗原活性の80%は空気力学的粒子径が5.5μm 以上に分布した. 浮遊両アレルゲンとも30分間で10%に減衰した. これらの結果は, 布団から飛散するダニ主要アレルゲンは空中に長く浮遊せずにすぐ落下することを示している.