著者
岸川 禮子 児塔 栄子 岩永 知秋 宗 信夫 家守 千鶴子 庄司 俊輔 西間 三馨 石川 哮
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.369-378, 2001
被引用文献数
8

1987年から,全国11施設で重力法による空中花粉調査を行ってきた.スギ花粉症患者の抗原曝露について明らかにする目的でスギ,ヒノキ科花粉飛散状況の年次変化について検討した.スギ花粉は日本列島の中央部,ヒノキ科は西日本に多く,両者を併せると浜松市が最も多かった.重力法による花粉飛散開始日はすでに患者が発症している報告があり,初観測日から飛散開始日までも飛散期間とみなした.スギ花粉初捕集日からヒノキ科花粉飛散終了日まで平均約100日間で,飛散量の多い地域ほど期間が長かった.この12年間では各地の花粉捕集量の増加傾向,地球温暖化の影響といわれる飛散開始の早期化は明らかではなかった.秋のスギ花粉が各地で捕集された.1994年以降増加傾向にあり,抗原として無視できないようになった.スギ花粉症・感作率増加原因の一つとして,秋のスギ花粉飛散による年間抗原曝露期間の長期化が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

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こんな論文どうですか? わが国の空中スギ・ヒノキ科花粉長期調査 : スギ花粉症の抗原として抗原量・曝露期間の長期観察について(岸川 禮子ほか),2001 http://id.CiNii.jp/KLXoL

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