著者
渡辺 恵子
出版者
国立情報学研究所
雑誌
Progress in informatics (ISSN:13498614)
巻号頁・発行日
no.2, pp.77-86, 2005-11

本稿では、各大学や学習者のe ラーニングへのニーズに焦点を当てた考察を行う。本稿では、e ラーニングについて次のような類型化を行う。類型I:通信制でe ラーニングを主体として単位又は学位取得が可能。類型II:通学制で一部の授業についてはe ラーニングを主体として単位の取得が可能。類型III:通学制の授業において補助的にe ラーニングを活用。その上で、まず、メディア教育開発センターが公表している利用実態調査に基づいて、類型IIIについては大学側のニーズが比較的高いことを明らかにする。次に、事例分析に基づき、類型I、IIは社会人や外国人学生、専門的な内容を学ぶ学生などのニーズに応えている形態であること、また、全ての類型が教育内容、方法の質の向上に役立つという点で学生のニーズに応えるものであることを明らかにする。多くの大学にニーズがあり、学生のニーズにも応えることになる類型IIIが今後最も進むe ラーニングの形態であることが予測でき、類型I、IIの普及については、潜在的な学習者の発掘がどの程度できるかが鍵であると結論付けられる。

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Watanabe, K. (2005). A study on needs for e-learning - Through the analysis of national survey and case studies. http://t.co/hMsSwgui7Z
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