著者
渡辺 恵子
出版者
国立教育政策研究所
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、国立大学事務職員のキャリア形成の在り方とモチベーションを明らかにすることにより、今後の人材育成につながる示唆を得ることを目的とする。具体的には、次の2つの研究を行う。1.特定の大学で採用された職員のキャリアツリーを作成し、昇進構造を明らかにする。2.生え抜き職員を対象にインタビューや質問紙調査を行うことなどにより、それらの職員のモチベーションの内容や、能力発揮状況や能力開発とモチベーションとの関連などを分析する。
著者
木戸 光子 長能 宏子 山崎 由喜代 渡辺 恵子
出版者
筑波大学留学生センター
雑誌
筑波大学留学生センタ-日本語教育論集 (ISSN:13481363)
巻号頁・発行日
no.17, pp.95-113, 2002

本稿では、2000年度予備教育日本語コースにおける、教科書とは別の会話の練習を目指した試みについて報告する。まず、過去4年間の同じような試みについて簡単にふれる。次に、2000年度の試みについて、事例をあげて詳しく述べる。さらに、この試みに対する学生による評価の資料から、問題点を指摘する。また、ボランティアの参加の位置付けについて考察し、最後に今後の展望を示す。
著者
渡辺 恵子
出版者
国立情報学研究所
雑誌
Progress in informatics (ISSN:13498614)
巻号頁・発行日
no.2, pp.77-86, 2005-11

本稿では、各大学や学習者のe ラーニングへのニーズに焦点を当てた考察を行う。本稿では、e ラーニングについて次のような類型化を行う。類型I:通信制でe ラーニングを主体として単位又は学位取得が可能。類型II:通学制で一部の授業についてはe ラーニングを主体として単位の取得が可能。類型III:通学制の授業において補助的にe ラーニングを活用。その上で、まず、メディア教育開発センターが公表している利用実態調査に基づいて、類型IIIについては大学側のニーズが比較的高いことを明らかにする。次に、事例分析に基づき、類型I、IIは社会人や外国人学生、専門的な内容を学ぶ学生などのニーズに応えている形態であること、また、全ての類型が教育内容、方法の質の向上に役立つという点で学生のニーズに応えるものであることを明らかにする。多くの大学にニーズがあり、学生のニーズにも応えることになる類型IIIが今後最も進むe ラーニングの形態であることが予測でき、類型I、IIの普及については、潜在的な学習者の発掘がどの程度できるかが鍵であると結論付けられる。
著者
安藤 寿康 渡辺 恵子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.171-198, 1984

序 : 遺伝と教育第1節. 知能は遺伝的影響を受けている第2節. 遺伝的すなわち固定的か第3節. 「相互作用」の混乱 (1) 種レベルと個人レベルの混同 (2) 遺伝率に関する誤解 (3) 相関(correlation)と交互作用(interaction)の混同第4節. 遺伝要因の発達的意味第5節. 一次元尺度を越えておわりにThe present paper tried to review the recent trend of the studies on the nature/nurture problem. (1) Several researches in the last decade have revealed that the genetic factor has a strong influence on the individual differences of IQ, even if the shortcomings of the traditional twin and adoption studies are revised. (2) Intelligence in the sense of Piagetian scheme, however, changes developmentally, and its developmental prosess is influenced successively by gene throughout one's life. (3) The belief that to be genetic implies to be stable should be discarded, if we distinguish between the perspective of individual differences and the persprective of species. In addition, confusion and misunderstanding in the usage of the terms "interaction" and "heritability" must be avoided. (4) Several aspects of correlation underlying the interaction pattern at the phenotypic level were reconsidered. (5) As an attempt to overcome the shortcomings of past studies which treated the character in terms of one dimension, an experimental study using multidimensional scaling was proposed.