- 著者
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綱島 宣浩
塩原 守人
佐々木 繁
棚橋 純一
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2000, no.33, pp.111-117, 2000-03-23
- 被引用文献数
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水路やダムなどにおいて水位計測を行うことは,洪水や渇水の監視のために非常に重要である.水圧式やフロート式といった従来の水位計測手法は,水路に計測器を直接設置する接触型の計測手段であったため,藻やゴミによる誤動作や景観を損ねるという問題があった.このような接触型の従来手法の問題を解決するために,本研究では水路側壁において壁と水面の境界を求めることで水位の検出ができることに着目し,水路側壁を撮影した画像から画像処理によって水位を計測する非接触型の水位計測手法を開発した.画像処理によって水位を計測するために,波の影響を受けて不定形な曲線形状をしている水面境界の検出手法,および,検出した水面境界から波の影響を除去して水位を計測する手法を開発した.開発手法の有効性を検証するために,実際の河川で取得した画像に本手法を適用したところ,波のある水面に対して±1cm精度で水位を計測できることを確認した.It is very important to measure a water level for surveying a flood or a water shortage at a dam, a canal, a waterway and so on. In this paper we described a new technique for measuring a water level using image processing. The water level can be measured to detect a borderline between the water and sidewall of the waterway. The borderline becomes indefinite under the influence of a wave. Therefore we developed two algorithms for detection of the infinite borderline and calculation of the water level from it. Verifying our method, we apply it to the images taken from Tama River. As a result we can measure the water level with ±1cm accuracy.