著者
松本 達郎 平野 弘道
出版者
日本古生物学会
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 新編 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
no.102, pp.334-"342-1", 1976-07-15

北海道の白亜系産アンモナイトには保存のよいものが少なくないので, 殻の色彩の跡が残っているものはないかとかねてから留意していたが, この程6個体の例が見出された。それは天塩山地南西部の羽幌から小平にかけてのサントニアンの細砂泥岩中のもので, いずれもTexanitinaeに属する。Protexanits (Protexanites) bontanti shimizui MATSUMOTO 4個, Protexanites (Anatexanites) fukazawai (YABE et SHIMIZU) 1個, Paratexanites (Parabevahites) serratomarginatus (REDTENBACHER) 1個の実例には, どれも巻きの方向に平行する色帯があるが, 色帯の数, 位置, 幅, 間隔の相対的の幅などが種類により異なること, 1種の中では変異は僅かあるが, ほぼ一定していること, 第1・2種の色帯が類似するのに対し, 第3の種のそれはかなり異なることが注意される。色素は最外層部に集中しているようである。なお事実の記載に加えて, アンモナイトの殻の色模様一般に関して若干の論議を試みる。

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