著者
西村 治彦 新地 辰朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.787-796, 1995-04-15
参考文献数
25
被引用文献数
9

力学系アトラクタとの対応により、セルオートマトンの多様な挙動パターンがWolframによって4つのクラスに分類されて以来、クラス4は秩序的なクラス1,2と無秩序(カオス)的なクラス3の境界に位置する特異な存在として、様々な視点から注目されてきた。本論文では、このクラス4とクラス3の違いを定量化する新たな試みとして、1次元2状態セルオートマトンに時系列フラクタノレ解析の手法を適用する。セノレ配列全体を時系列ベクトルデータとすることにより、挙動の大域的性質が精確に捉えられる。その結果、3近傍と5近傍ルールの具体的評価を通して、クラス4はフラクタノレ次元が大きく異なる粗視化時間構造の重ね合せ状態であることが明らかとなった。従って、ここでの解析法は、セルオートマトンのクラス分類を定量化する指標として十分有効であると言える。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 1次元セルオートマトンの時系列フラクタル解析(西村 治彦ほか),1995 https://t.co/lpUmuk52zM

収集済み URL リスト