著者
竹田 尚彦 大岩 元
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.944-954, 1992-07-15
被引用文献数
12

システム設計をおこなうことを業務とするシステム・エンジニア(いわゆるSE)の育成は 従来プログラマに対して OJT(On the Job Training)の実施によりおこなわれてきたこれはプログラミング教育とシステム設計は別のものであると考えられてきたからであるしかし 小さな練習問題のプログラムでも 独立したシステムとみなすことができるわれわれは プログラムをシステム的にとらえることにより 「よいプログラマは よいSEになる」という立場にたつこうした立場からSE育成を考慮した初級・中級のC言語カリキュラムを作成した本カリキュラムは C言語の文法を教授するだけでなく 1)プログラム書法や例外処理の扱いを徹底する 2)ミニ・プロジェクトにより漸進的なプログラム開発を学習者におこなわせることを主目的に開発した1)では プログラム書法や ユーザにとって使いやすいプログラムについて理解させる.2)では プロジェクトを通じて 実際の開発現場で生ずるようなソフトウェアの進化を体験させることにより 仕様設計 モジュール分割や部品の再利用について理解させる本カリキュラムを 約75時間の講義-演習時間で約50人の全くの初心者に実施したこの結果 ミニ・プロジェクトをうまく纏められることのできる学習者には 短時間でモジュールや仕様に対する認識が確立され 初級アプリケーションSE程度の能力が身に付くことが分ったまた本カリキュラムを教授するためには 教師が十分なシステム構築経験を持っていなければならないことも分った

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こんな論文どうですか? プログラム開発体験に基づくソフトウェア技術者育成カリキュラム(竹田尚彦ほか),1992 http://id.CiNii.jp/LadYL
こんな論文どうですか? プログラム開発体験に基づくソフトウェア技術者育成カリキュラム(竹田尚彦ほか),1992 http://id.CiNii.jp/LadYL

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