著者
寒川 光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.10, pp.1183-1192, 1992-10-15
被引用文献数
6

スーパスカラ計算機では算術演算 性能が従来のスカラ計算機に比して飛躍的に強化された.その結果データ移動(ロード/ストア命令)の計算時間に占める比率が増大した.計算速度を考慮するプログラムは計算順序を変更しデータ移動を削減する方法で 大きなチューニング効果をあげられる場合がある.この方法はFortranプログラムからは透過なレジスタへのロード命令の実行やキャッシュヘのデータのステージングの回数を 媒介的な方法(計算密度 キャッシュ利用密度)で把え 計算機の個性に合わせた最適化を狙うものである.行列行列積和の例題では約3倍という大幅なチューニング効果を達成した.この方法をプログラミング技法の問題としてでは江く 線形代数計算の問題として ブロック化された定式化で記述すると ベクトル計算機や階層型記憶装置をもつ計算機にも応用することができ 見通しが良くなる.

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