著者
荒木 健治 栃内 香次 永田 邦一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.412-421, 1987-04-15
被引用文献数
6

べた書き文のかな漢字変換方式においては 計算機で文を分割する際に一般に極めて多数の候補が出現し それを一つに決定することが大きな問題となる.本論文は この問題に対して 他の語と重なりあうことなく確実に分離できる部分(キーワード)から順次 段階的に単語のあてはめを行う手法を提案し さらに本方式の前提となるキーワードの存在とその有効性を確認し その上で本方式を用いた実験システムを開発し その性能評価実験を特定専門分野の学術文献を対象に行った結果について述べたものである.本方式では 最初にキーワードを用いてべた書き文を分割し ついでそのキーワードによるあてはめの拡張を行い 以後カタカナ語のあてはめ 文節端の助詞候補の検出 連接情報を用いた単語のあてはめ 助詞候補の評価 接辞の処理 最後に一字漢字語のあてはめを行う.実験により500語程度のキーワードで平均3?4文字程度にべた書き文が分割できることがわかり 本方式によるべた書き文のかな漢字変換システムを開発した.さらに 工学に関する3分野の学術文献を資料として 性能評価実験を行った結果 90%以上の変換精度が得られることがわかり 本方式の有効性を示すことができた.

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こんな論文どうですか? 多段階分割法によるべた書き日本語文のかな漢字変換(荒木 健治ほか),1987 http://t.co/dSeE42jL
こんな論文どうですか? 多段階分割法によるべた書き日本語文のかな漢字変換(荒木健治ほか),1987 http://id.CiNii.jp/LasFL

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