- 著者
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宍戸 周夫
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理 (ISSN:04478053)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.6, pp.558-559, 1998-06
オラクルを筆頭にサン・マイクロシステムズ, IBMなど反マイクロソフト, 反ビル・ゲイツ陣営が「打倒Windows」の旗印にしているのがネットワーク・コンピュータ(NC), Windowsのように1台1台のパソコンに重装備のOSを搭載するのではなく, ネットワークを経由して遠隔地からアプリケーションを供給, 低価格, 軽量のコンピューティング環境を実現しようというコンセプトだ.サン・マイクロシステムズは「Java Station」, IBMは「Network Station」などの呼び名で製品化を急いでいる.しかしここにきて, その目指す方向が多少変わってきた.「マイクロソフト独占」に正面から戦いを挑むという勢いが後退, NC陣営の中からはWindowsと共存, またはWindowsがカバーできないニッチ・マーケットを目指すという声も出てきている.Windowsにはかなわないと見たのか, NCの行方は混沌としてきた.