- 著者
 
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             太田 求磨
             
             藤森 勝也
             
             嶋津 芳典
             
             鈴木 栄一
             
             下条 文武
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 気管支学 (ISSN:02872137)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.22, no.6, pp.434-438, 2000 
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 8
 
          
          
        
        
        
        症例1は39歳女性。1999年8月中旬から, 乾性咳嗽, 倦怠感を自覚し, 受診した。胸部X線写真でスリガラス状陰影を, 呼吸機能で拘束性障害と拡散能の低下を認めた。気管支肺胞洗浄(BAL)でリンパ球優位の細胞数の増加とCD4/8比低下, 経気管支肺生検(TBLB)で類上皮細胞肉芽腫とマッソン体を認めた。ステロイド薬(ス薬)で軽快した。症例2は46歳女性。1999年9月6日から咳嗽, 発熱があり, 受診した。胸部X線写真でスリガラス状陰影が認められた。BALではリンパ球優位の細胞数の増加とCD4/8比の低下, TBLBで類上皮細胞肉芽腫を認めた。ス薬で速やかに軽快した。2症例とも, 血清抗Trichosporon抗体陽性で, 環境誘発試験も陽性であり, 夏型過敏性肺臓炎と診断した。症例1では風呂場改装, 症例2では転居によって再発していない。1999年夏は猛暑で, 新潟県北部地域でも2例の夏型過敏性肺臓炎が経験された。