著者
河野 真治 中村 宏 藤田 昌宏 田中 英彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2169-2170, 1986-10-01

論理回路設計を支援する場合に,ハードウェア記述を様々なレベルから,formalにおこなうことが重要である。Tokioは,時相論理(LITL)にもとづき,高度に抽象的なレベルからハードウェア記述をおこなうことができる。我々は,これまで各種のハードウェアをTokioにより実際に記述し,いくつかの記述に対して検証をおこなってきた。しかし,論理式による記述は,形式的に完全であるが,記述の階層化に問題がある。論理式自体が平坦な為に全体の記述が平坦になってしまう。この間題は,Cや,Prolog, Lispなどのプログラミング言語にも共通した問題である。ここでは,Tokioのプログラムの基本形であるClausal Formに,命題論理式を付け加えて,ハードウェアの同期部と機能部の記述を分離することを考察する。これにあわせて,Tokioの記述をモジュール化するために,オブジェクト指向の記述を導入する。これにより,平坦な記述を避けることができ,より実用的な記述が可能となる。

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