- 著者
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松本 和彦
喜連川 優
高木 幹雄
- 雑誌
- 全国大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.40, pp.1257-1258, 1990-03-14
コネクションマシンは、数万個というオーダーのプロセッサアレイとハイパーキューブ形状の通信ネットワークを持つ、単一命令ストリーム多重データ(SIMD)の並列アーキテクチャマシンである。現在Thinking Machines Corporationが市販している最新モデルはCM-2と呼ばれ、フルセットで65536個のプロセッサを備えている。CM-2は、ワークステーションなどのフロントエンドにバスインタフェースを介して結合している。逐次的な処理はフロントエンド上で通常のプログラムコードとして実行され、並列処理の部分だけがバスインタフェースを通じてコネクションマシンに指令される。CM-2の操作は、PARISというライブラリの関数を呼び出すことによって行なう。このライブラリがサポートしている重要な機能は、仮想プロセッサ(Virtual Processor,以下VP)である。VPの数は物理的なプロセッサ数に関係なくとることができ、プログラマへの負担の軽減、プログラムの可搬性に大きく寄与する。VPの数を物理プロセッサの数で割ったものを、VP比と呼ぶ。今回、プロセッサ数8192、クロック6.7MHzのCM-2を使い、ベンチマーク性能評価を行なったので、その結果を報告する。