- 著者
-
倉田 奈穂子
安信 千津子
横村 克也
山田 章生
- 雑誌
- 全国大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.53, pp.353-354, 1996-09-04
近年、顧客のニーズにより店外に設置されるATM(現金自動預け払い機)が増加し、その拠点数も年々増えつづける傾向にある。またサンデーバンキシグなどで稼動日が増加し、稼動時間もますます延長されている。金融機関では顧客の信頼をつかむため、ATMの現金切れが起こらないように現金を補充する必要があるが、一方で、バブル崩壊後の不安定な経済環境のもと、効率の良い資金運用が重要な課題となっている。資金切れの防止及び、資金運用の効率向上という相反するこの問題を解決するため従来の取引実績と各種要因を加味した取引量の予測により、最適な補充サイクルと金種別補充枚数の決定を支援するシステムが求められている。特に店外ATMでは巡回に掛かる作業コストを押さえ、補充資金の準備などのため補充量合計を把握するなど、スケジュールを立てて計画的に行なう必要がある。本稿では、複数の拠点にある店外ATMを管理しているセンタを例に現金補充問題をとりあげ、効率の良い現金補充を行なうための巡回スケジュールの立案から、補充枚数の決定までを支援する資金運用管理支援システムについて述べる。