著者
古井 陽之助 島崎 眞昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.49-50, 1992-09-28

アプリケーション内部の並列性を活用しマルチプロセッサで実行することによって処理効率向上を図る並列処理技術は、現在最も盛んに研究されているテーマの一つである。本研究では特に共有メモリ型マルチプロセッサ・マルチユーザ・マルチジョブ環境に議論の焦点を絞る。マルチユーザ・マルチジョブ環境でプロセッサ間の負荷分散を図るにはOSによるスケジューリングが必要であり、オーバーヘッドが非常に大きい。逆に、負荷分散を犠牲にして処理の粒度を相対的に大きくすることによってオーバーヘッド削減を図ると、システム全体の効率は上がるがジョブごとの処理効率は逐次処理のそれに近づいてしまう。このような状況をある程度解消する方法として、マルチプロセッサをクラスタ化し、OSはクラスタ単位のスケジューリングのみ行なうようにして、クラスタ中にあるプロセッサのスケジューリングはアプリケーション自身に任せることでオーバーヘッドを抑える、という方式が考えられる。本稿では、クラスタ化された共有メモリ型マルチプロセッサでdoall型ループの並列処理を行なった場合の実行効率をシミュレーションによって評価し、クラスタ化方式の可能性を論じる。

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こんな論文どうですか? マルチプロセッサをクラスタ化したときのマルチタスク環境におけるスケジューリング方式とその評価(古井陽之介ほか),1992 http://id.CiNii.jp/MHt6L

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