著者
佐藤 幸一 郡 宗幸 大河内 春乃
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.561-568, 1995-07-05
参考文献数
12
被引用文献数
6 6

形態別分離にミセル可溶化液体クロマトグラフィーを用い,検出器にICP-MSを適用する有機スズ化合物の高感度定量法について検討を行った.分離カラムとしてはYMC-Pack FL-C4(30×4.6mm i.d.)が最大保持時間20~30分と短時間で,かつ分離特性も良好であった.最適移動相は40mMラウリル硫酸トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,75mM硝酸アンモニウム,3%v/v酢酸を含む20%v/vメタノールであった.サンプルループ容量を検討し,感度及び分離度から最適試料溶液注入量を100μlとした.分析精度(<I>n</I>=5)はトリブチルスズ(TBT),ジブチルスズ(DBT),トリフェニルスズ(TPT)及びジフェニルスズ(DPT)の各化合物を20ng含む混合標準溶液を注入し,RSDを求めたところ2%以下であった.絶対検出限界(3σ)はTBT:27,TPT:25,DBT:35,DPT:52及びMPT:97pgであった.ポリマー系抽出剤を用いた固相抽出法を併用することにより,信頼性の高い海水中有機スズ化合物(TBT及びTPT)のスペシエーションを可能にした.

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