- 著者
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古志 智也
齋藤 孝道
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2003, no.64, pp.33-38, 2003-06-19
P2Pネットワークモデルにおいて,通信を暗号化するためのグループ鍵(共通鍵)をどのようにして安全に共有するかが問題の一つとしてある.多くのP2Pネットワークモデルの実現方式では,公開鍵の取得をPKI(Public Key Infrastructure)などの利用を前提にしており,さらに,IPアドレスの取得にはDNS(Domain Name System)を利用している.しかし,これらCA(Certificate Authority)やDNSなどの利用,もしくは,処理を一部委託するといった形態は,外部サーバの非依存を特徴とするP2Pの本来の趣旨になじまない.したがって,本論文では,「知り合い」という信頼モデルを導入することにより,外部サーバに依存しないノードだけで構成する安全で閉じたネットワークの構成方式の提案を行い,その安全性に関する議論を行なう.The P2P network model has a problem how to distribute a group key to proper members. Many P2P network models use server systems, such as PKI's CA and DNS. However, these methods are not applied to P2P feature : independent of external servers. Therefore, in this paper, we propose a secure grouping method, which is independent of external servers, and we discuss its security.