著者
鄭美紅 成田 佳慶 樫森与志喜 星野 修 神原 武志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.37, pp.27-30, 2001-05-10

突発的騒乱に対して魚群が示す秩序的集団対応において個体間の相互模倣がどのような働きをするのかを調べるために 我々は魚群の群行動をシミュレーションするモデルを提案した。このモデルは個体の意志決定のルールに基づくモデルである。近隣個体に対する模倣は群れ行動になる一つの要素として考えられている。そのほか 衝突回避行動も群れ行動になるもう一つの方策と思われている。我々の研究では 個体が隣魚の何をどのように、そしてどの程度真似することについて調べた。スクール運動に最適な相互模倣をする群れは自己組織臨界状態であることを明らかにした。さらに 最適模倣の群れは 突発的騒乱に対して優れた動的安定性を持つのかについて調べた。本研究では 魚群の突発的分裂および発散を二種類の突発的騒乱として採用された。魚群の動的安定性を評価する量は分裂及び発散された群れが一つの群れに戻る回復時間と回復臨界距離の二つの量である。調べた結果により我々のモデルは突発的騒乱に陥った魚群の秩序的対応に対しても有効であることが分かった。A simulation model of collective motion of a fish group was presented to investigate the role of allelomimesis of fish individual in emergence of dynamically stable schooling behaviors. It was shown that the schooling behaviors generated using the optimal values of the allelomimesis rate correspond to a self-organized critical state. The main purpose of the present modeling is to investigate whether the tactics of individual decision-making suited to generate good schooling behaviors work well also in maintaining dynamical stability of the fish school under emergent affairs. It was found that the tactic suitable for schooling generates the dynamically stable response of the school to emergent affairs.

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こんな論文どうですか? 突発的騒乱への魚群の秩序的対応を創発する個体間相互模倣の働き(鄭美紅ほか),2001 http://id.CiNii.jp/MT5aL

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