著者
細馬 宏通
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.IM, [情報メディア]
巻号頁・発行日
vol.96, no.119, pp.47-48, 1996-11-28

新しい技術や倫理は、ひとたび使われ始めると、技術や倫理を作った者の思惑を越えて、さまざまな使用法が試みられるようになる。技術や倫理をユーザーが一方的に享受するのではなく、ユーザーが技術や倫理の可能性を発見していくこと。それが現在のネットワークで起こっていることである。電子ネットワークの技術やそこでの対人関係のあり方を論じるとき、(一人のユーザーでもある)研究者はまず、実際にその場で行われていることから学び、考える必要がある。インターネットにおける日記ブーム、自動テクスト生成など、発表者の関ったことも含めて、いくつかの事例を紹介し、技術や倫理が何を可能にしていくか、そこでどのような新たな感覚が生まれ、どのような新たな倫理を人は欲しようとするのか、討議していきたい。

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