著者
"塚原 貴子 新山 悦子 笹野 友寿"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.95-101, 2005
被引用文献数
1

"看護学生106名と栄養科学生54名を対象に,アダルト・チルドレンの特性(以下AC特性と略記)が看護学生と他学部学生で差があるのか,また,AC特性と対人関係のストレスの自覚との関係を明らかにすることであった.看護学生のAC得点の平均値は10.63(SD=4.85),栄養科学生の平均値は9.30(SD=4.73)で有意差(p>0.05)は認められなかった.対人関係でのストレスの自覚の程度の合計平均値は,看護学生6.57(SD=2.31),栄養科学生の平均値は5.78(SD=1.69)で有意(p<0.05)に看護学生が高かった.AC得点と対人関係のストレスの自覚の程度をピアソンの積率相関係数にて検討した結果,0.587(p<0.01)で比較的強い相関が認められた.看護学生のみに,「親との対人関係」や「先輩・教員との対人関係」でのストレスの自覚とAC得点に相関が認められた.看護学生にAC特性が高いとは言えないが,AC得点の高さとストレスの自覚の強さが関連していた.看護学生は,臨地実習などで対人関係を使った学習が要求され,ACの心理的特性が対人関係を経験することで顕在化している可能性が示唆された."

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