著者
鈴木 克明
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1-14, 1989-05-20
被引用文献数
6

本稿は,これまでに発表された多数のモデルや理論的裏付けを整理して,米国の授業設計研究の動向をまとめ,以下の諸点について概観し,考察を試みたものである. (1)現存するモデルの多くは,設計手順は共通であるが理論的根拠や利用効果に相違が見られる.(2)授業設計モデルを支えるべき教授理論には,REIGELUTHの業績等により,統合化への動きが見られる.(3)記述的対処方的理論,授業設計と開発,マイクロ対マクロ設計,成果としての魅力,スキーマ等の概念が整理されている.(4)モデルヘの体系化を踏まえた多岐に渡る質の高い教授方略の効果研究が求められている.(5)モデル構築にはGAGNEの9状況(事象)・5分類の枠組や折衷主義に基づくモデルの強化が提唱され,学習集団の影響や動機づけ等へのシステム的な研究も見られる.(6)モデルの理論武装に並行して,モデル使用能力の養成や使い勝手の向上等の技法研究も進められている.

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こんな論文どうですか? 米国における授業設計モデル研究の動向,1989 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003026202 本稿は,これまでに発表された多数のモデルや理論的裏付けを整理して,米国の授業設計研究の動向をまとめ,以下の諸点について概観し,考察を

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