著者
藤谷 哲 赤堀 侃司
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.143-152, 2000-09-20
被引用文献数
4

本論文は,メーリングリストの発言を対象とした重要文の抽出手法の効果を分析した結果について述べている.筆者らは,メーリングリストの発言から,その議論の展開に沿った手法で自動的に重要文を抽出して,内容の要約を提示するシステムの開発を行った.本研究では,自動抽出したそれらの重要文の提示が,新たな情報提示手法として読解過程に果たす機能に注目して,分析を行った.大学生を対象にして,メーリングリストの発言内容の重要文提示の効果と,電子メール文書を読む際の方略に関するアンケート分析,プロトコル分析を実施した.その結果,重要文の提示は,目次利用や,全体構造の把握という読解方略の支援に有効であることがわかった.

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